コアラ日記

もくじ
この連載について

ごあいさつ

はじめまして。
わたしはふだん本のデザインの仕事をしています。
日記を書いてみたらとすすめられたので、書いてみますが、
たぶんあまり得ることのない日記です。
コアラの絵はヒグチユウコさんが描いてくれたわたしです。
なので、コアラ日記というタイトルにしました。
どうぞよろしくお願いいたします。

第50回

2月の日記(後半)

2025年5月31日掲載

2/16

ドラえもんの今年の映画『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』の試写会へ。

ドラちゃんたちや、ゲスト声優さんたちも登壇。

サンドウィッチマンさんとスネオのかけあいが素晴らしかった。

映画も素晴らしくて何度も泣いた。

違う形でドラちゃんがでてきたところがもう……。

仕事がやばすぎて本当につらい。早く追いつきたい。

デスクライトの電球が切れていて、数日前にネットで購入していたのだが、大きさが合わずがっくりきた。

仕方なくファミリーマートで妥協した電球を買ってきて、クルクルとつけたのだがつかない。

コンセントが抜けていただけだった。もう、どうしようもなくがっくり。

2/17

左右社にて寺井奈緒美さん『おめでたい人』の土人形の撮影。

寺井さんの土人形は、なんというか文体に似ている。当たり前なのかもしれないけど。

2/18

藤井隆さんのエッセイ本の表紙撮影。

2/19

常盤貴子さんの本の撮影前zoom打ち合わせ。

主婦と生活社・大塚さんとカメラマンの木寺紀雄さん。

木寺さんはかなり長い知り合いで、古くはminä perhonenの仕事や、柚木沙弥郎さんの本、リサ・ラーソンさんの写真集などご一緒している。

打ち合わせというか、もう木寺さんがいたら大丈夫に決まっているので、ただただ久しぶりの笑い声を聞いて、縁起物を堪能するような気持ちだった。

夕方、ミモザブックス・照山さんと打ち合わせ。

2/20

マームとジプシー「Curtain Call」ビジュアルラフ。

村田沙耶香さん『世界99』の電子版ラフ。電子版は上下合本なので、ちょっと違うアレンジなのだった。

燃え殻さん『この味もまたいつか恋しくなる』の本文作業。

夕方、扶桑社の金原さんに紹介していただいた鍼へ。

初めての鍼だったけれど、とてもいい感じ!

脈でいろいろわかられてしまうのが不思議だった。

夕方、ハッと、今日は水鈴社・篠原さんの誕生日ではないか?と思い出す。

自分はお花まで頂戴しておいて…あまりのひどさにがっくり。

そのうちご馳走しよう…。

夏前に、深夜にネットを見て、スタイリストさんが紹介していたスウェットを衝動買いし、最近まで袋にはいったままだったのだが、着てみたらとても形が好きで、おかわりしたいと思ったらもう売り切れだった。

小学校の時にお気に入りでずっと来ていたやつに形がそっくり。

(そちらはダイエーで買ってもらったやつだけど)

2/21

燃え殻さん入稿。

銀座七丁目書店の選書。

小学館・今本さんのところへ行き、ドラえもんのBOXの色校正、ばたばたと移動して竹尾にて打ち合わせ。

水戸部さんとの展示が大阪に巡回するのだ。

スペースや条件が違うので、なかなか難しい。

でも大阪に行けるのはとても楽しみ。

夜は青山塾にて一年に一度の先生稼業。

車で都内を走っていると、信号待ちの時に、交番や派出所がすごく気になる。

だいたいは小さな2階建てで、2階は休憩用の和室があるのかなあと勝手に想像。

でもすごく狭そうだから、階段は螺旋階段かもしれないななど考える。

今一番気になっているのは権田原の派出所で、小さな天窓がついている。

中からいつか見てみたいが、お世話になるのはちょっと避けたい。

2/22

ちょっとだけ終わり間際にminä perhonenの展示会へ。

ずっとの知り合いたちに会えるのが本当に楽しい。

青ちゃんや、景子さんや、わぽんや、はなちゃんや、皆川さん、もうみんな長い…。たわいもないことを話してちょっと気持ちが落ち着いた。

夜、仕事をしながらラジオが聴けそうな感じだったので、(普段は全くの無音で仕事をしていますが、たまに何か聴けそうな時があるのです)、燃え殻さんのラジオ『BEFORE DAWN』をradikoで聴いていた。

エッセイ『考えるな、間に合わせろ』を朗読していて、もう、身につまされてやばかった。

さっき、ぎりぎりで、燃え殻さんのラフを出したところだったから。

昨日注文していたバランスボールが届いた。

2/23

午前中、小学館の裏受付へ、シュッとドラえもん全巻セットのボックス見本を守衛さんに託し、午後はKちゃんとチュンコ宅でこんにゃく作り。

2/24

朝5時に起きてチュンコ山の竹藪掃除へ。

10000歩も山の中を歩いていた。

途中で寄った店で、車を降りたら、チュンコ先生もわたしも、全身筋肉痛でロボットのようだった。

大好きなクロヤナギにも寄って帰宅。

2/25

ジムへ行き、集英社・出和さんと打ち合わせ。

もりもり仕事…。

夜は水鈴社・篠原さんが誘ってくれたので、津田さんと3人でごはん。

チュンコ3days(めずらしい)。

帰ってからまたもりもり仕事…。

2/26

朝から福音館書店へ行き、日出間さん、北森さん、中村さんと打ち合わせ、途中、ちいさなかがくのとも・星野さんが新入りさんを紹介しにやってきて、なんと盛岡の方だった。多すぎないか、周りに。

そのまま講談社へ行き、中谷さん、關さんとくどうれいんさんの本の打ち合わせ、

次の打ち合わせまで時間が空いたので、社食で味噌ラーメンを食べ(美味しかった)、3階のカフェで仕事をしつつ時間をつぶす。

時間になったので田中さんと打ち合わせ、安藤さん(あんちゃん)、見田さんにもちらっと会って、小学館へ行き、今本さんと打ち合わせ。

さすがに打ち合わせ6つは疲れる。ひとつひとつが楽しくても!

2月が短く、月末更新のコアラ日記(これ)を催促される。

2/27

白泉社へ行き、森下さんと打ち合わせ。

クリスマスに向けたものなので、まだ書かないでおこう…。

午後、筑摩書房・窪さんと、フリー編集のOさんと打ち合わせ。

ワニブックス・福島さんと少し会い、夜はB&Bの鈴木成一さんの装丁の授業最終日へ。

2/28

「ちくま」入稿。もう4月号か…。

大和書房・小宮さんと打ち合わせ。小宮さんはこれの編集担当さんでもあるのだが、打ち合わせはまた別の本。久しぶりにお会いした。

夕方から、小学館・今本さんと、渋谷パルコ内にできたメディコムトイさんの新しいお店「next」のプレビューへ。

楽しいのはもちろんのこと、置いてあったお菓子が、超好みのやつで、グッときた。

今本さんと「せっかくなのでパルコを見て行きましょうか」と上に行ったら、ほぼ日曜日さんで地元アイス展をしており、ライブ中継を傍目にふたりでアイスをいただいた(わたしは柳川アイスを堪能)。

最近の名久井さん

そろそろ片付けないと、紙にわたしが埋まりそうです。

もくじ
著者プロフィール
名久井直子

ブックデザイナー。1976年生まれ。武蔵野美術大学卒業後、広告代理店勤務を経て、2005年独立。ブックデザインを中心に紙まわりの仕事を手がける。第45回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。2022年BEST BOOK DESIGN FROM ALL OVER THE WORLDにてBronze Medal受賞。