2025/12/08-2025/12/22
2025/12/08 月曜日
ひたすら翻訳。文字数が多くて辛くなってきた。これはいつになったら終わるのだろう。訳出自体はすでに終わっているが、全体の読み直しというか、訳文を整える作業を延々とやっており……もうどれぐらいになるのかしらん。
しみじみと泣けてきた。翻訳ってこんなに大変なんだ。知らなかったよ。
それでも、オレならできるはず。諦めちゃダメだ。
以前、坂東玉三郎さんがインタビューでこのようなことを言っていた。
「努力しなければ絶対に成功はしません。たまたま一回ヒットすることはあっても、続きません。並大抵の努力ではダメなんです」
確かに……と思って記憶に残った。ただし、私がすごく気に入ったのは、その先だ。
「努力の方法は教えることはできないです」
そりゃそうだわ。ウケる。
2025/12/09 火曜日
ひたすら翻訳。涙が出そう。
座り仕事が長くなってきたので腰が痛く、休憩を普段より多く挟みながら作業を続ける。もうこうなってくると、耐久戦だ。
なぜこんなにも辛いのかと気分は暗いが、こればかりはやるしかない。だってそれが仕事だもの。自分が選んだ道だもの。
翻訳以外の事務作業も滞りがちで、今までは決してなかったメールの返信まで遅れている。とにかく急いで作業している。昔は返信が早すぎて怖がられたというのに……。これが加齢の現実だと思うと、恐ろしいことです。しかし、昭和生まれは体調不良の基準がアスリート並みだとされるので、気をつけたいところだ。
よくよく考えてみれば、今年はイレギュラーな仕事が多く、東京や地方に出かけることも多かった。普段引きこもっている私からしたら活動的な一年だったと言えるけど、それがじわじわ効いてきているのだろう。
毎年同じことを言っているが、来年は少しスローダウンだ。
あたしを救えるのはあたしだけ。忘れちゃだめだ。
2025/12/10 水曜日
ワケの分からない不安感が拭えないため、午前中は寝た。寝たと言っても、iPadを片手に持っているので、ちゃんと眠れるのかというとそうでもない。とにかく、一刻も早くこの地獄から抜け出したい!
午後は翻訳作業に戻ったのだが、進みが遅かったなあ!
2025/12/11 木曜日
先日『全員悪人』(CEメディアハウス)の文庫化のために補稿を書いたのだが、結構な分量だったのにあっという間に書けた。しかし今日は、原稿用紙数枚の短い原稿に苦労した。仕事が進む日と、進まない日の落差が激しいという、一番避けたい状況になってきて本当に嫌だ。人はこれをスランプと呼ぶ。
心に広がる霧さえ晴れれば一気に書けることはわかっている。
2025/12/12 金曜日
困った時の爆買い治療ということで、OSAJIで無双。先日イベントでリトリートハンドマッサージセラムを頂いて使ってみたらとてもよかったので、他の製品もいくつか購入してみた。到着が楽しみだ。購入した製品が一切到着しない日に、仕事はできない。
2025/12/13 土曜日
ここのところしばらく、義父母の介護からは距離を置いている。
高齢者介護は:
・体力
・時間
・金
のうち、いずれかを提供することで、「参加している」という他者からの認識を得られると思うのだが、私はすでに全てをやり尽くしたので、離れてもいいはずだ。そして自由に書いていい(主張はここ)。
しかし介護について書くというのは大変恐ろしいことで、放たれた矢は最終的に全て自分に刺さる。それを覚悟しないと書けないと思うので、介護について書いている人は仲間だ。サムズアップしながらみんなで沈もう。
2025/12/14 日曜日
宮津の「西入る」に久しぶりに行く。友人のリカルドとリモ子がオープンした鮨割烹だが、今回も大変美味しく頂きました。最近は予約もなかなか難しいらしい。二人とも元気そうだった。いや〜宮津は寒いねえ。楽しい一日でした。ありがとうございました。
2025/12/15 月曜日
宮津から戻る。
来年は翻訳作業が一段落ついたら、ゆっくりと何か長めの文章を書こうと、絶不調のマインドで考える。残念ながら、幸せなときには書けず、ピンチになると文字数が増える。書いている人は、だいたいそんな感じだと思うけど、違う?
2025/12/16 火曜日
年末進行で、来年出版の書籍の原稿が次々戻る。封筒を手にすると、落ち込んではいられないという気持ちになる。しばらく封筒を手にし、そしてテーブルの上に置いて、とりあえずコーヒーを飲んだ。
2025/12/17 水曜日
琵琶湖の水位が気になり始めた。ダメじゃん、ピンチっぽい!
自然は勝手に帳尻を合わせるから、私が水位を心配したとしても、何も変わらないとは分かっているが、水に対する焦燥感は子どもの頃から引きずっている。前世が水害で苦労したのかもしれない。
2025/12/18 木曜日
夫が映画『兄を持ち運べるサイズに』を一人で鑑賞しに行った。そして号泣して戻り、「家族って大切だな……」とか言うので嫌すぎる。
2025/12/19 金曜日
全然元気がないところで『10DANCE』を見た。えええええええええ! これは絶対にヒットする! 一気に元気が出てきた。『ラヴ上等』も面白い。
2025/12/20 土曜日
テオが3歳となり、いたずら全盛期に入った。犬のいたずらであればハリー(黒ラブ)で慣れていたはずなのだが、ゴールデンのいたずらはひと味違う。ハリーが力技だったとすれば、テオは用意周到というか、人間の隙を突くのに犬生の全てを賭けて全力で挑んでいる感がある。たぶん、ゴールデンは人間同士の会話を聞いている。
テオには私の知らない過去がある。ハリーが生きることができなかった未来も、きっとある。
2025/12/21 日曜日
小島よしおさんの挨拶が「ピーヤ」だと気づいて面白くてたまらない。その他にも「無言ピーヤ」、「全力ピーヤ」などあるらしく、侮れない。あくまでAIが書いていたことだが、おっぱっぴーにはOcean Pacific Peace(太平洋に平和を)、ピーヤには「比止」(比べるのを止める)という意味が後付けされたとのこと。
小学生のあいだで大人気なのには、理由があるのだなと思った。
2025/12/22 月曜日
脳内電光掲示板に「平凡な人生なんてクソだ」という文字列が延々と流れる。目をつぶると、真っ赤な文字で流れてくる。俄然、力が沸いてくる。
翻訳家、エッセイスト。1970年静岡県生まれ。琵琶湖畔に、夫、双子の息子、ラブラドール・レトリーバーのハリーとともに暮らしながら、雑誌、ウェブ、新聞などに寄稿。
主な著書に『ある翻訳家の取り憑かれた日常』(2巻まで刊行、大和書房)、『兄の終い』『全員悪人』『いらねえけどありがとう いつも何かに追われ、誰かのためにへとへとの私たちが救われる技術
』(CCCメディアハウス)、『犬ニモマケズ』『犬(きみ)がいるから』『ハリー、大きな幸せ』『家族』(亜紀書房)、『村井さんちの生活』(新潮社)、 『村井さんちのぎゅうぎゅう焼き』(KADOKAWA)、『ブッシュ妄言録』(二見書房)、『更年期障害だと思ってたら重病だった話』(中央公論新社)など。
主な訳書に『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』『ゼロからトースターを作ってみた結果』『黄金州の殺人鬼』『メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語』『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』『捕食者 全米を震撼させた、待ち伏せする連続殺人鬼』など。

