コアラ日記

もくじ
この連載について

ごあいさつ

はじめまして。
わたしはふだん本のデザインの仕事をしています。
日記を書いてみたらとすすめられたので、書いてみますが、
たぶんあまり得ることのない日記です。
コアラの絵はヒグチユウコさんが描いてくれたわたしです。
なので、コアラ日記というタイトルにしました。
どうぞよろしくお願いいたします。

第65回

10月の日記(前半)

2026年1月15日掲載

10/1

行くことはないと思っていたのに、ひょんなところからお誘いいただいて、大阪万博へ。

レアンドロ・エルリッヒの作品がぽんと置いてあるのに、みなさん素通りで、満喫。

万博は、東京にいるとだいぶマイナスなことばかり耳に入ってきたけれど、行ってみるとそんな空気は微塵もなく、大賑わい。

若手建築家さんたちの冒険的と思われる建物も多くて、こういう機会は大事なのかもしれないと感じる。

「そこはロシア館になるはずだったところです」と案内された場所があり、平和があっての、万博なのだなあと、当たり前のことを思う。20000歩を記録。

10/2

万博二日目。今日もいろいろ案内していただいた。

鴻池朋子さんの作品や、金氏徹平さんの作品なども無造作にあって楽しい。

風景印を集めている人に、風景印のお土産をゲットした(がんばった)。

23000歩を記録。

10/3

『これからの友情』を上梓した丸田洋渡さんとナナロク社・村井さんと新里製本所へ。

自分の本を作っている場所を見るのは感慨深いだろうなあ。

夜、イ・ランさんライブ。イ・ランさんの進行の仕方…というか自然体の立ち方に、いつも感動して帰る。

10/4

矢部太郎さんのたろう社初書籍『光子ノート』入稿。

夜、不思議なメンバーで、ここはインド?という感じのおいしいお店「サンバレーホテル」へ。

帰りに三軒茶屋駅に漂っていたら、さっきまで一緒にいた小学館・今本さんとばったり。

生活工房でいい展示があるんですよ、ということで、昭和な素敵な展示に同行。

10/5

吉祥寺美術館へ。

来週トークに登壇するので、今日のトークイベントも聞いておかねばと。北田卓史さんのご子息・暢也さん、世界文化ワンダーグループ・飯田さん、チャイルド本社・浅野さんの鼎談。北田先生がご存命の頃の空気が蘇るようなすてきなお話だった。

10/6

森見登美彦さん『宝島』本文作業。

晶文社・葛生さんと打ち合わせ。

河出書房新社・島田さんと打ち合わせ。

学研・長岡さんと、PEIACOさん『おもいでいろのねこ』色校。

10/7

朝、矢部太郎さんと八紘美術・岡本さんとともに博勝堂さんへ。

相変わらずのよい工場。キラキラと説明を聞く矢部さん。

できたばかりの厚い本を開く矢部さん。

我慢できず工場を辞してからも3人で本を開きバイバイをした。

午後は海猫沢めろんくんと久しぶりに会い、打ち合わせ。

夕方はジロチョーさんへ行き、筑摩書房・牧野さんと打ち合わせ。

気の引き締まる本の復刊。

夜は代官山蔦屋書店にて、青葉市子さんと講談社・中野さんのトーク。

群像の編集さんたちと、参観日のような感じで見守った。

ふたりとも妖精のような、すてきな人。

「きんちゃんげんきっこ」という単語が何度か聞かれ、検索した。

市子ちゃんのガラスペンを予約して帰る。

10/8

朝おきて、イーユン・リーさんラフやら、ジェーン・スーさんやら。

ジムのあと小学館へ行き、徳山さんと打ち合わせ。

今本さんが宇野亜喜良さんの新聞のキリヌキをくれた。

夕方までの仕事を片付けてから近所のレコード屋さんへ行き、カセットデッキ購入。

知らないアーティストのカセットも2本購入。

なぜカセットがほしかったのかというと、ヒグチユウコさんがタローマンの「でたらめヒーロー大集合」のカセットテープを買ってきてくれたから!

10/9

講談社・中谷さんと打ち合わせ。

スッと本題が終わり、脱線話がとても楽しく。

夕方から美容院へ。穂村さんの撮影が今月あるので、その時におねがいしているヘアメイクのOさんにも来ていただいた。

カールアイロンの使い方を教えてもらい、きゃっきゃした。

ウェス・アンダーソンの新作「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」のリーズルのおかっぱになりたいという無茶を美容師さんに行ったのだが、カールアイロンでだいぶ理想に近づいた。ひとりでやれるかどうかは別だけど。

10/10

SWITCHさんで大長編ドラえもんについてのインタビューを受けた。

もっと言いたいことがあったのに…と後悔。

夕方、ボリス雑貨店へ行き「なりきりギュスカーデ」を買ってしまった。

夜、思い立って、映画「テレビの中に入りたい」を観た。

大島依提亜さんデザインのパンフレットもゲット。感想を送った。

10/11

中前結花さんと手紙社でイベント。

10/12

吉祥寺美術館にて、トムズボックス・土井さんと北田卓史展トークイベント。

10/13

北駒生さん『書くなる我ら2』ラフ。

寺田克也さんから超かっこいいラフがきて震えた。

10/14

キタンクラブ・古屋さんたちと打ち合わせ。

森見登美彦さん『宝島』入稿。牟田都子さん編『贈り物の本』入稿。

10/15

三浦英之さん『日本で一番美しい県は岩手県である』の戻し。

安野光雅さん『地球は日時計』オビラフ。

山と渓谷社・宇川さんと打ち合わせ。

足立桃子さんと打ち合わせ。

あるご飯会に急に呼ばれて参加したら、Ronan Bouroullecさんがいらしてうれしくて慄いた。

最近の名久井さん

あっという間に日々がすぎてこわいです。お正月は秒でいなくなりました。

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著者プロフィール
名久井直子

ブックデザイナー。1976年生まれ。武蔵野美術大学卒業後、広告代理店勤務を経て、2005年独立。ブックデザインを中心に紙まわりの仕事を手がける。第45回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。2022年BEST BOOK DESIGN FROM ALL OVER THE WORLDにてBronze Medal受賞。